犬が膝の上に乗って座ったり、寝たりするのはなぜ？

「すぐ隣に快適なスペースがあるのに、うちの犬はなぜ私の膝の上に座ったり、寝たりするんだろう？」と考えたことはありませんか？ただおもしろいなと思っていますか？それとも、座ったり、寝たりするのには何か本当の理由があるのかもしれないと思っていますか？単におもしろいから乗っかってくる犬もいますが、それらの行為には理由があります。犬が膝の上に乗る人、乗らない人の特徴を含め、その行動心理について説明します。

犬が膝の上に乗る人、乗らない人について

まずはじめに、犬が膝の上に乗ろうとする人にはどんな特徴があるのか説明します。個体差があるので一概には言えませんが、一緒に時間を過ごしたいと思ってもらえるような強い絆や信頼関係が築けている人に対しては、膝の上に乗って座ったり、寝たりします。乗ってもらえない、座ってもらえない場合は、そのような関係を築けていないのかもしれません。もちろん、独立心の強さ、過去の経験からそういった行為をすることに恐怖を抱き躊躇してしまうなどもありますので、すべての犬に当てはまるものではありません。

犬が膝の上に乗ったり、座ったりする理由について

犬が飼い主の膝の上に乗ったり、座ったりする行為の理由、どのような心理が働いているのか見ていきましょう。

膝の上に座る理由１：においを広げ自分のものだと主張したい

犬によっては、ソファーのあなたの定位置に座ったり、あるいはソファー全体で転げ回ったりします。これは自分のにおいを広げ、飼い主が自分のものであることを示すためです。それで満足しない場合、膝の上に乗ったり、座ろうとします。多くの飼い主さんは最初はこうした行動をあまり重視しませんが、これがあるパターンで起きている場合はそれに気付くことが重要です。別の犬が自宅にやってきた後、または外から戻ってきた後にこの行動が見られる場合は、いつもより少し愛犬に注意してあげてください。ちょっと注意するだけで犬は自信を持ってあなたへの従属心を感じ、自宅内での困ったマーキングを防ぐことができます。

膝の上に座る理由２：仲良くなりたい

特定の犬種は特に愛情深く、常にあなたの場所にいたいと考えます。例えば、グレート・デーンは「優しい巨人」と言われ、子供好きなことで知られています。ですから、体の大きな犬が人間の子供の小さな膝の上に乗ろうとしても、それはおそらく仲良くなりたい、自分の遊び友達を守りたいというごく普通のことです。

膝の上に座る理由３：優位性を主張したい

新しい犬と出会った時に、愛犬があなたの膝の上に乗ったり、座ろうとするのは優位性の主張かなと考えてみてもよいかもしれません。すでに別の犬を飼っていて、最近新しい犬が仲間入りした場合、自分がトップの犬だと主張するために、あなたの膝の上に乗ってくることもあります。人間の上に乗ったり、座ることによって、多くの場合、犬は自分が上位である、支配権があると感じます。犬があなたの膝の上で別のペットに吠えている、うなっているのに気付いたら、それは、自分の優位性を主張する必要があると犬が感じている表れかもしれません。そうした行為が増えたり、攻撃的になってきた場合は、かかりつけの獣医師へ相談することをお勧めします。ですが、大半の犬にとっては、たまに起きる行為ですので心配はいりません。

膝の上に座る理由４：ただおもしろいことがしたい

雄、雌を問わず、犬はただおもしろいので時々飼い主さんの膝の上に乗ったり、座りたがります。座るだけでなく、膝の上でちょっと転げ回ったり、いたずら気な声を出すこともあるでしょう。この場合、愛犬とちょっとした取っ組み合いをして遊ぶ良い機会かもしれません。最後に愛犬にキスされて負けてしまうかもしれませんが。ですから、ぜひ膝の上に乗せたり、座らせてあげてください。そして一緒に楽しく遊びましょう。

犬が膝の上で寝る理由について

犬が膝の上に乗ったり、座ったりする、またときには転げ回ったりしてしまう理由、心理についてご理解いただけたかと思います。しかし、膝の上で寝てしまう行為についてはどうでしょうか。もちろん、膝の上に乗るという行為が前提となりますので、飼い主と仲良くなりたい、自分のものだと主張したいという共通の理由はありますが、他にも以下のような理由が挙げられます。

膝の上で寝る理由１：安心感

膝の上で寝る行為が見られる場合、それは犬がとてもリラックスした状態で安心感を得る行為と考えられます。

膝の上で寝る理由２：寝床としての快適さ

人の膝の上は、暖かくて犬にとって快適な場所となり得ます。特に寒い季節、または床が冷たかったりすると、快適な寝床として膝の上で寝てしまうこともあります。

犬が膝の上に乗ったり、座ったりするときは抱擁の時間

飼い主さんは時々密かにこう考えるかもしれません。「膝の上に愛犬がいたらいいなあ」。忙しく働いたり、ストレスの多いイベントが終わった1日の終わり、多くの飼い主さんは犬を膝の上に乗せ、座らせたり、抱っこして安らぎの時間を楽しむことができます。ですから自分の隣や床の上に座らせるのではなく、しっかり抱きしめ、絆で結ばれた上質な時間を過ごしてください。

犬はさまざまな理由であなたの膝の上に座ることがありますが、一つ確かなことは、自分のそばに犬がいることは毎日をぐっと素敵にしてくれるということです。