高齢猫のフードについて気をつけること【獣医師監修】

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ペットに最適なフードを見つけましょう。

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猫のフードには子猫用、成猫用、高齢猫用などライフステージに応じたキャットフードがあります。いったい何が違うのでしょうか?本記事では、シニア猫はなぜ成猫のキャットフードから高齢猫用のキャットフードに切り替えたほうがいいのかという点から解説していきたいと思います。

目次

猫の高齢期について

猫は7歳頃から代謝の低下や運動がしづらくなるなどの身体機能の低下がはじまります。
また、消化機能も低下しはじめるため、生活習慣の見直しや様々なケアを必要とします。
併せて、高齢期に腎臓の問題を抱えることも多いため注意してケアしましょう。

猫の腎臓の健康や療法食についてもご覧ください。

高齢猫は何歳から?

猫は、何歳から高齢と言われるのでしょうか?
アメリカ猫医療専門家協会(AAFP)とアメリカ動物病院協会(AAHA)のライフステージガイドラインによると、猫のライフステージは4段階に分けられます。

  • 子猫期 (KITTEN) 0−1歳
  • 成猫期 (YOUNG ADULT) 1−6歳
  • 熟年期 (MATURE ADULT) 7−10歳
  • 高齢期 (SENIOR) >10歳

目に見えないところで徐々に加齢に伴う老化は進行すそのため、その変化に気付かないことが多くありますが、老化による変化が目に見えてからではなく、高齢期を見越し早い段階からケアしてあげることが大切となってきます。猫の7歳は、熟年期に分類されますが、体の機能の低下を示し始める7歳からシニア期に向けたケアをしていくことをおすすめいたします。

高齢猫に見られる変化

  • 運動量が少なくなり、お腹がたるんできた
  • 腸の動きも悪くなり、便秘になりやすい
  • 毛並みにツヤがなくなってきた
  • 歯に黄ばみがある、茶色になってきた
  • 目ヤニが増えてきた

このように、最近寝ることが多くてあんまり活発に動き回らなくなったり、便秘になりやすくなったり、そして固いものを受け入れなくなってきたなどのようなことがあれば高齢猫のサインかもしれません。年齢を目安に、このような高齢の特徴が見受けられるようになってきたら高齢猫フードへの変更を検討してみましょう。

猫

高齢猫のキャットフードについて

キャットフードの多くはライフステージに合わせて販売されており、高齢期には高齢期用のフードを選ぶことが望まれます。高齢猫用のフードの必要性や特徴について見ていきましょう。

高齢猫向けキャットフードの必要性

前述のように、高齢猫は太りやすくなったり、便秘になりやすかったり、固いものが食べづらくなるなど様々な変化が起こります。そのような変化に対応し、猫の健康、QOLを支えてあげる上で高齢猫用フードはとても大切です。

高齢猫向けキャットフードの特徴

高齢猫向けキャットフードの特徴は、『カロリーが低い』、『リンや塩分が控えめ』、『食物繊維が多め』です。

低カロリー:高齢猫の体重管理

人間同様、猫も高齢になると運動量が少なくなってくるのでカロリーが消費できなくなり、肥満になりやすくなります。高齢の猫の体重増加は、様々な慢性疾患につながるリスクを高めるため、低カロリーに調整されています。

リンや塩分控えめ:高齢猫の腎臓ケア

猫の特徴でもある腎臓病のケアもしなければなりません。高齢になると病気になるリスクが高まるため、腎臓に負担のかかりすいリンや塩分ができるだけ低く設定されていることが多いです。

食物繊維多め:高齢猫の消化ケア

成猫に比べて運動量が減るのと同時に腸の動きも鈍くなります。これが便秘の原因と繋がっていきます。よって、便秘解消や、腸内環境を整え免疫力を高めるために、食物繊維を多く含むキャットフードを与える必要があります。

成猫の場合は、嗜好を重視してもいいのですが高齢猫の場合はこのような特徴を理解してフードを選ぶことが望ましいです。

高齢猫フードはいつから始めるべきか

いつから高齢猫用のフードを始めるかですが、7歳頃からが一般的です。熟年期にあてはまる歳ですが、体の機能の低下を示し始める頃、早期の段階からケアしてあげることが良いです。個体差はもちろんありますが、以下項目について注意深く観察してみてください。

  • 適切な体重を維持できているか
  • 健康問題を抱えていないか
  • 食欲や消化機能の低下がないか

何か変化が見られるような場合は、出来る限り早く獣医師による診察を受け、高齢猫フードを始めるべきか判断を仰いでください。

適切な高齢猫用キャットフードを選ぶポイント

高齢猫用のフードは、肥満や病気の予防、機能の衰えをサポートする特徴があることは説明した通りです。それらを踏まえ、高齢猫用フードを選ぶポイントについて説明します。

消化しやすいか

高齢猫は消化管の機能が低下していますので、消化のしやすいものを意識して消化管に負担がかからないようにしましょう。

たんぱく質が十分か

消化を考慮しすぎて、ヘルシーなものばかりを与えすぎると筋肉を生成するたんぱく質の不足になりがちです。たんぱく質が不足すると、運動量が少なくなっている高齢猫では、どんどん筋力が落ちていってしまうことになりかねません。

歯周病を考慮しているか

また、歯もケアする必要があります。高齢猫になって問題に上がるのが歯周病です。歯周病とは歯に付着している細菌から、歯茎、骨などに炎症が起きてしまった状態のことを言います。免疫が下がる高齢猫には多く発症し、重症化すると歯が抜けてしまうことも。もし歯周病が深刻であれば、高齢猫でも食べやすい柔らかいウェットフードや丸呑みできるようのキャットフードもあるのでそちらを選びましょう。もし、まだ歯に異常がなければドライフードの方が歯周病になりにくいと言われているので、できるだけドライなものを選びましょう。

猫

高齢猫向けキャットフードへの切り替え

キャットフードの切り替えは高齢猫にとってストレスになりかねないので、慎重に行う必要があります。いきなり味や食感、匂いが変わってしまうと、食べなくなることも多くあります。また、お腹が緩くなってしまうこともあり得るでしょう。そこで推奨されているキャットフードの切り替え方法は、7~10日間かけていつものフードに新しいキャットフードの割合を毎日10%ずつ増やしていくことです。ポイントは徐々に慣れさせるということです。高齢猫にとってストレスをなるべく減らしてあげましょう。
また、同じメーカーにする方が大きな変化にならずに済むのでそれも円滑に切り替えできる方法の一つといえます。

HTML Tables
  旧与えていたフード 新与えるフード
1日目 90% 10%
2日目 80% 20%
3日目 70% 30%
4日目 60% 40%
5日目 50% 50%
6日目 40% 60%
7日目 30% 70%
8日目 20% 80%
9日目 10% 90%
10日目 0% 100%
猫

ヒルズの高齢猫用キャットフード

高齢猫の健康には、「抗酸化物質」「必須脂肪酸」「プレバイオティクス」を加えたフードが有益であることが示されています。それら栄養素を独自配合し開発された、ヒルズの高齢猫用のキャットフード「サイエンス・ダイエット シニア」について紹介します。

米国獣医師がNO.1に推奨 (CM Research社調べ)

フードサイエンスや研究開発のリーダーであるヒルズは、米国の獣医師が推奨するNo.1ブランドです。

高齢猫の身体の変化に配慮

高齢猫用キャットフード「サイエンス・ダイエット シニア」は、以下のように高齢期の身体の変化に配慮して開発されているのが特徴です。

  • 脳、心臓と腎臓の健康をサポートするバランスのとれたミネラル
  • 美しい皮膚と毛艶を維持するためのオメガ-3脂肪酸とビタミンE
  • 消化に配慮した原材料を使用(着色料・合成香料不使用)

高齢期のステージ、猫の嗜好の変化に合わせて選べるフード

栄養はもちろん、美味しさにもこだわり高齢猫でもチキンやマグロなど嗜好に合わせて選ぶことができるのもポイントです。また、シニアと言っても7歳以上と11歳以上に分けているので目安として切り替えるタイミングがわかりやすくなっています。飼い猫の嗜好や体調の変化に合わせて選んでみてください。

おすすめ商品

高齢と言っても7歳、11歳、14歳と年齢を分け、飼い猫の嗜好や体調の変化にきめ細かに対応できるように製品開発を行っています。

7歳以上の高齢猫向け

高齢猫の免疫力、心臓、腎臓の健康をサポート

猫

ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 7歳以上 高齢猫用 チキン


11歳以上の高齢猫向け

脳、心臓、腎臓に配慮し、健やかなエイジングをサポート

猫

ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 11歳以上 高齢猫用 チキン(シニアプラス)

14歳以上の高齢猫向け

健康な関節と運動能力を維持し、健やかなエイジングをサポート

猫

ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 14歳以上 高齢猫用 チキン(シニア アドバンスド)

年齢、身体の変化を踏まえ最適なフードを選ぶことが、高齢猫のQOLを向上させます。万が一ご満足いただけなかった際には購入代金を返金させていただく満足保証制度を導入していますので、獣医師と相談の上、安心してご利用ください。

 

Contributor Bio

高橋智司

編集責任者: 高橋智司

アソシエイト ディレクター、獣医師
プロフェッショナル獣医学術部
日本ヒルズ・コルゲート株式会社

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